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怖い。
何。

細身に見えるのに、先輩の力は強い。
制服を引きちぎるくらいの強さで。

怖くて、身体が震えた。



「や、やだ、」
「………」



露わになった肌に外気が触れて、冷たい。

何を、されるんだろう。



「!」



しつこく首筋を舐められていたかと思うと、ぐいっと頭を掴まれて、左に傾けられた。
まるで、右の首筋を、晒されているようで。



「ひ、っ……!」



ざらりと首筋に触れたのは、固い何か。
舌と唇の感触に、尖った歯だと気付いた瞬間、



「いっ、あ、ぁ!」



じゅくり、と身体に刺さる感覚に、身体が強張った。
漂った血の匂いと、右肩の痛みに、涙が浮かんだ。

―――殺される。



「ひ、ぅあ、っ……」



じゅう、と肩を吸われた。
ぼんやりした頭で、ようやく気付いた。



僕、血、吸われてる。



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