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※男性が妊娠することが可能な設定です





俺と颯太の出会いは、物心ついてすぐだった。

施設で一緒に育った。
気付いた頃には、親はいなかった。



颯太はチビな俺をよくからかった。
俺は単純な颯太をよくからかった。

2つ違いの俺達は、兄弟のような存在だった。



颯太が18になったとき、施設を出た。
まだ16だった俺も、自然とそれについて行った。

颯太は止めなかった。
それが当たり前だと思った。



1年経って、俺達は、兄弟ではなくなった。
ずっと近い存在になった。
いつからこんな感情を持っていたのか、わからなかった。

それから何度も、身体を重ねた。



「伊央、腹減った早くご飯」
「だーっ、るさい!俺も今帰ってきたんだっつの!」
「早くー……」
「先に風呂入ってくれば」
「一緒に入ろーぜ」
「死ね」



俺をからかうとき、颯太は笑う。
昔はもっと、意地悪な笑い方だった。

今は、違う。
温かくて、優しくて。

馬鹿にしてくるくせに、抱きしめる腕は優しくて。



ずっと、こんな日々が、続けばいいと思った。



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