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「はっ!?お前何やってんの!?」
「えっ、洗濯物……」



よいしょ、と洗濯機から持ち出した洗濯物を抱えていると、ソファに座っていた颯太がすごい形相で近付いてきた。



「何で俺に言わねぇの!」
「えっ、本、読んでたじゃん」
「呼べよ!」



貸せ!と言いながら、洗濯物を奪われた。



「重い物持つの禁止!」
「お、重くないのに……」
「あ?」
「ゴメンナサイ」



最近、この調子だ。

何かしようにも、颯太が口を挟んでくる。
洗濯物を運ぼうとしても、掃除機をかけようとしても、奪われる。
物を跳び越えただけで、怒られる。



「そこに座ってろ!」
「……ハイ……」



……過保護。

悪阻も大分落ちついてきたのに。
喧嘩をするのも嫌なので、好意は受け取っておく。

ソファに座って、する、とお腹を撫でた。



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