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side.千夏
どれくらい、そこにいたんだろう。
寒くなったから、小さくなっていたら、寝てしまっていたみたい。
目を覚ましても、暗闇。
「ゆう、じ……」
僕がいなくなって、良かったって、思ってるのかな。
めんどう、じゃまが、なくなったって。
「うぇ、っ……ふ、ぅっ……」
「……つ、千夏っ!」
―――え?
「千夏!どこにいる!」
ゆめ、みたいな。
僕を、探しているの?
どうして?
「……じ、」
僕は、ひつよう?
「ゆうじっ……ゆうじー……っ」
必死に、叫んだ。
僕はここにいるよって。
会いたいよって。
名前を呼びながら、涙がとまらなくて。
気付いたら、傍にあるのは、優しいぬくもり。
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