2
「……ごめんな」
懐かしい声が聞こえて、そっと目を開けた。
「っ、奈津」
「!」
目の前に、航。
びっくりすると同時に、ほぼ反射的に。
航に、抱きついてしまった。
「こ、っ……こぉっ」
「っ……なつ?」
あ。
(そっか、)
(僕は、きっと)
「会い、たかっ……」
(寂しかったんだ)
(会いたかったんだ)
航に会ったらどんな顔していいか、正直わからなかったけど。
(、なあんだ)
ただ、抱き締めれば。
抱き返してくれる、手があるから。
前へ
top
次へ
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -