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「……ごめんな」



懐かしい声が聞こえて、そっと目を開けた。



「っ、奈津」
「!」



目の前に、航。
びっくりすると同時に、ほぼ反射的に。
航に、抱きついてしまった。



「こ、っ……こぉっ」
「っ……なつ?」



あ。



(そっか、)
(僕は、きっと)



「会い、たかっ……」



(寂しかったんだ)
(会いたかったんだ)



航に会ったらどんな顔していいか、正直わからなかったけど。



(、なあんだ)



ただ、抱き締めれば。
抱き返してくれる、手があるから。



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