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｢……ね｣
｢？｣
｢今日奈津ん家、行っていい？｣



部屋の前。
航から突然言われた。



｢そういや１回も行った事ないし。あ、前に勝手に上がり込んだっけ｣
｢………｣
｢……駄目？｣



航が少し哀しそうに、そう聞くもんだから。



｢い、いよ｣
｢まじでっ！？｣



承諾すると、一気にテンションが上がっていた。
そんなに、嬉しい、のかな。



部屋に他人を招き入れるのは、多分初めてだった。
少し緊張しながら、航を部屋に入れた。

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