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side.航



次の日。
満月先生が帰ってきた。

昨日の情緒不安定さは嘘かのように、奈津はいつもと同じく過ごしていた。
顔に、言葉には表さずとも、嬉しがっているのが雰囲気でわかった。

満月先生が淹れた紅茶のカップを、大事そうに両手に包んでいる。
そんな姿が微笑ましくて、良かったと思えて―――。



―――同時に、悔しくて。




気持ちの押し付けは駄目だとわかってる。
でも、満月先生には勝てないのかもしれないという焦燥感が、俺を焦らせた。



奈津を、俺のモノに、したくてたまらない。



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