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寒そうにそいつが蹲るから、慌てて変わりのシャツを着せようとして、



「……!」



背中、腰のあたり。
明らかにつけられた、「×」という切り傷。
後孔に固まった血。

夜道に倒れていた、華奢な男。
暴行と――性行為の跡。



(……勘弁してくれ)



どうやら面倒なものを、拾ってしまったらしい。

最低限の怪我の処置をして、ベッドに寝かせた。



(……えらく美人だな……)



改めて見た顔は、男にしては綺麗なもので。
黙っていれば女と見間違えそうな程だった。



(……寝よ)



晩飯は、もういい。
シャワー浴びて寝よ。



拾った猫をどうするかは、また明日決めればいい。



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