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side.徹平



「ん?なんすか、その担いだ毛布」
「弟」
「ああああああ!!」



よいしょとカウンターに若葉を降ろして、毛布を剥いだ。
ばっと両手で顔を隠して、わたわたと動いている。



「いやだ、かえるううううっ……」
「帰るなら一人で帰れ」
「うええっ……」
「……ああ、噂の義理の弟さんっすか」



翼はええと、と思案して、ホットミルクを差し出した。



「未成年っすよね?」
「あぁ、さんきゅ」
「おうち、かえる……っ」
「ほら、出してもらったんだ、ありがたく飲め」



めそめそしてるのが癇に障って、ぐいっと長い前髪を掴みあげた。



「うわあっ!」
「……!」



初めて、はっきりと顔を見た。
若い頃はモデルをしていたこともあるという、母親の遺伝が濃かったのだろうか。

大きな目に、白い肌。
思わず息を飲んだ。



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