2
 

side.若葉



「いつまで布団被ってんだよ」
「!」



これから兄になるらしい金髪の人は、ぐい、と僕の毛布を剥いできた。



「やだーっ!やだやだやだやだっ!!」
「あ!?」
「ごめんなさいね、徹平くん。この子、しばらく外に出てないの」



お母さんの説明に、剥ぐ手が止まった。



「何で?」



その問いかけは、僕に向けられている。



「え、えっと、あう」
「ま、いいや」
「っ……わっ!?」



小さな溜息が聞こえたと思ったら、毛布ごと抱きかかえられた。
丸太を担ぐように肩に乗せられて、身体が宙に浮く。



「ちょっと出かけてくるわ」
「はーい、行ってらっしゃい」
「やだあああああ!!」



じたばたしても、体格の良い金髪には効かなかった。

外!?
外に出るの!?

いつぶりの外……!?



前へ top 次へ

 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -