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「良かったな、満月先生風邪治って」
「うん」
「奈津も元気になるしな」
「え?」



帰宅して、今日は航の部屋に来ていた。
最近はお互いの部屋を日替わりで行ったりしてる。

教室で授業を受けていない僕にとって、航と会える貴重な時間。



「あれ?気付いてない?満月先生いない間、元気なかったよ」
「………」
「妬けるー妬けるわ」



そういって航は頬を膨らませて、テレビ画面を見ながらゲームのコントローラーを動かした。



(気付かなかった……)



同時に、申し訳ない気持ち。



(えと、)
(ちゃんと、言わなきゃ)



「こ、航」
「んー?」



ゲームをしていて目が合っていないのは、僕にとって幸いだった。



「僕が好きなのは、航、だけだよ……?」
「………」



がしゃん、とコントローラーが落ちた。



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