5
恥ずかしくなって、航のシャツに顔を埋めた。
航はそんな僕の背中を撫でてくれる。
「そんなに気持ち良かった?」
「っ………」
恥ずかしくて顔が沸騰しそう。
「あーもう、可愛いな……」
「んっ」
航が僕の項にキスをして、思わず変な声が出た。
航が、懐かしくて。
航の匂いがして。
ずっと、そばにいたくて。
甘えたくて。
もう離れたくなかった。
「なーつ、顔あげて?」
「っ………」
ふるふると首を振ると、くいっと顎を上げられた。
「顔真っ赤……恥ずかしかった?」
「……ごめ、なさい……」
「何で謝るの?俺、嬉しいのに」
ちゅっとまた軽くキスが落とされる。
「もう汚れちゃったし、いっぱいキスしよっか」
「っ………」
僕の返事を聞く前に、航はまた、たくさんキスをしてくれた。
僕と航だけの、この居場所。
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