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side.満月



小さな身体をずっと見てきた。

傷ついた背中を、ずっと見てきた。



(……どうか、)



どうか、この子に、幸せを。

そう願って、生きてきた。



数年経って。

今腕の中にある温もりは、随分大きくなっていた。
まだまだ小さいけれど、確かに、そこにいて。

前を向いて、生きていて。



「………ありがとう」



口の中で、呟いた。



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