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航がキスをしてくれて、頭がぼうってなった。

そのままされるがままになっていたら、誰かの声がして。



「痛っ!」
「何をしてるんですかっ!」



航が首根っこを掴まれて、僕の上から離れていった。

後ろに立っていたのは、



「満月、せんせ」
「大丈夫でしたか、ああもう、風邪引きます」
「病院で盛るな馬鹿」
「さかっ……」



満月先生と皆川先生。

満月先生が僕の捲れた布団を綺麗に被せてくれた。



「ノックしても返事がないのでおかしいと思ったら……もう、隙もないですね」
「や、何もしてない……」
「何しようとしてたんです?」
「っ……満月先生と皆川先生だって、っ!」



航が何かを言おうとして、皆川先生が口を抑えた。

……二人がどうかしたのかな。



「体調はどうです?」



争っている二人を無視して、満月先生がにっこり笑って声をかけてくれた。



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