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side.航



奈津の身体、震えてる。

部屋にきたとき、テーブルに薬をのんだ形跡があった。
食欲もないみたいだから、ちょっと不安定なのかな、とは思ってたけど。



「航はっ……僕と、シたい、っ?」
「へっ……」
「いいよ、僕、航が好き、だからっ」



ぎゅう、と抱きつかれた。

本当なら、シたい。
やっぱり好きなこと毎日一緒に寝てたら、それなりにやばかったりする。

けど、好きだから、我慢できた。
一度は身体を許してくれた奈津だけど、負担にもなるし、あまり無理はさせたくないから。

好きだから、シたい。
好きだから、我慢。
奈津はよくわからないのかもしれない。



「きらっ……僕のこと、きらい、なった……?」
「何言ってんの、」
「がまん、させてた、僕のせいで、っ」



ああ、もう。
どうしたら、伝わる?



「好き」
「……?」
「好き。奈津だけが、好き」



不安になるなら、何度でも、伝えてあげる。



「もーだいすき。誰にも見せたくないくらい」
「え、え、っ」



ぎゅっ、と抱き締め返した。



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