6
 

航が寮長に連絡をとると、今さら一匹くらい増えても、と2つ返事で了承してくれた。
明日、ねこは寮長に預けることになった。



「俺、嫌われたかと思ったよー……」
「え」



夜。
ねこのこともバレて、僕は航と久しぶりに一緒に眠った。
ねこが寂しがるといけないから、いつも離れられなかった。
今はベッドに寝転ぶ僕の隣に、白いぬくもりがある。



「部屋入れてくんないし。隠し事してるし」
「ごめん、なさい……」
「いーよ。ねこ、放っておけなかったんだよな」



優しく頭を撫でられて抱き寄せられて、やっぱり好きだなぁ、とぼんやり思った。



「ねこと一緒に寝るの、今日で最後だな」
「……ん」
「また、会いに行こ」
「うん……」



もう、ひとりじゃないよね。

僕も、ひとりじゃないよ。
温かな体温を感じながら、僕はゆっくりと、目を閉じた。



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