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side.航



寝不足なのかな。
眠れてないのかな。
とか思いながら、髪を撫でてるとこまで覚えてる。



「わ、わっ……!」
「……ん……」



奈津の驚く声がして、目を覚ました。
どうやら俺も眠っていたようで。
空はどっぷりと、夜に浸かっていた。



「ぼくっ、帰る……っ」
「え、待って、」



止める前に、パタパタと慌てて部屋に戻っていく。
俺も慌てて追い掛けて、奈津の部屋。



「わー!だめ、入っちゃだめ、」
「え、え、っ」



とはいえ、勢いで部屋に入ってきてしまった後。
奈津は床にぺたりと座って、何かを腕に抱えている。
白いタオルケット。
寒いのか?



「はやく、だめ、出てっ……」
「何で、俺に隠し事、」
「にゃあ」



……え。



「今の、奈津の声?」
「ちがっ……や、ちが、じゃなくて、僕のっ」
「にー」



……明らかに、声被ってる。



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