7
side.航
「……奈津?」
余韻がおさまるまで動かずにいたら、奈津の反応がなくなった。
抱き締めていた腕を解くと、どうやら眠ってしまったようで。
額にキスを落として、奈津のナカから自身を抜いた。
こぽりと出したものが溢れて、ナカに出すべきじゃなかったなと反省した。
「……こ、……」
「………」
まだ頬が赤い。
首元につけた赤い印を指で撫でた。
一連の出来事を思い出して、奈津の可愛い顔や甘い声が浮かんだ。
今更ながら顔が赤くなって、自身が反応してきた。
(ちょ、落ち着け自分っ……)
本当は何度も何度も―――今すぐにでも、奈津を抱きたい。
甘い声で、名前を呼んで欲しい。
けれど安らかに寝息をたてる奈津の顔を見ると、微笑ましくて。
(やっぱ、好きだなあ……)
何度も何度も、そう思うのだ。
前へ top 次へ