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side.航



「大丈夫なのか、浅井。気ぃ使ってくれたんじゃ」
「だーいじょうぶだって」



奈津から新歓祭に参加する趣旨を受けて、クラスに伝えたところ。
休み時間、春川の手伝いにとプリントを運んでいる廊下で、春川が心配そうに言ってきた。



そりゃ、心配だけど。
俺がいくつか提示した条件がクリア出来れば大丈夫なはずだ。

接客はさせないこと。
俺がサポートにつくこと。
短時間にすること。

皆川先生の手助けもあって、奈津は病気がちってことにした。
あながち間違いでもないような。

病気なら仕方ない、出てくれるなら全然良い、とクラスのやつらは条件を受け入れてくれた。



「春川、そんな心配するキャラだったっけ」
「なっ……俺も気にすることだってあるわっ!」



ぎゃいぎゃい騒ぐ春川に苦笑する。
奈津も、この輪に。

そう思うと、楽しみだった。



「じゃ、衣装とか作らなきゃだし、サイズ聞いといてな」
「ん、放課後にでも」



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