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身体がガタガタ震えた。
涙がこぼれた。
僕はもう、拒絶されてしまったら、



「ふ、っ……う、ぇっ、」
「……奈津」
「ひっ、く……ふ、」



泣きじゃくって、お父さんの言葉をかき消した。
聞きたくなかった。



「……こっちに、おいで」
「っ、う……ふ、ッ」
「大丈夫、」



涙が止まらないまま、震える足で歩いた。
お父さんに近付いて、伸ばされた手に触れて、



「っ……!」
「………ごめんな」



腕を引かれて、抱き締められた。
今までひどく抱かれることはあれど―――優しい抱擁はなかった。
慣れないそれに、僕は身体を固くした。



「俺の、大切な息子」
「……!」
「たった一人の、愛する息子だ」



僕は震える手で、お父さんの背中にしがみついた。



「おとう、さっ……おと、さ……っ!」
「……なつ」



僕は、



(あぁ、良かった)



愛された、?



それからお父さんが亡くなったのは、1週間後のこと。



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