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side.しょう



「っ……」



息が、詰まった。

小さく丸まったりん。
耳はぺたりとしていて。

俺のシャツを、しっかり握って。
まるで、抱き締めるように。
ぽろ、と閉じられた目から、涙が溢れた。



(……馬鹿か、俺)



さみしかった、のか。



「りん、起きて」
「……ん……」



りんは目をさましたけれど、また怒られるんじゃないかと、怯えているのがわかった。



「怒ってないよ。おいで」
「……っ、」
「はい、ぎゅー」



優しく抱き締めると、りんの身体がまだ固いのがわかるけれど、目の前の尻尾は少しだけ揺れていて苦笑が漏れた。
素直なやつ。



「ごめん、寂しい想いさせた」
「……しょぉ、しょぉー……」
「ん、ごめん、もう一人にしないから」



ぱたぱた、とりんが泣いた。
泣かせたくなかったのにな。



「りん、大好きだよ」
「しょ、しょぉ」
「ん」

「しょ、すき、すき……」
「!」



初めて聞いた言葉は、ひどく甘かった。



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