3
side.しょう
あ、ちょっと破れてる。
「りんー!」
掃除機をとめて、リビングに行く。
りんはソファの上で踞って、耳を押さえていた。
きょと、と大きな目をこちらに向けてくる。
「お前の仕業だろ、これ!あーもう、着れないじゃねーか……」
ぐ、とりんに押し付けると、びくっと身体を震えさせられた。
……なんだ?
「それ、捨てといて。まだあっち掃除終わってないから」
もうするなよー、とぺし、と頭を軽く叩いて、寝室に戻った。
掃除機をかけ終わって、リビングに戻る。
いつもなら、りんはすぐに駆け寄ってくるのに。
(……寝てんのか?)
ソファを覗き込むと、りんは小さくなって、眠っていた。
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