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いつか学校にも通わせてあげたいとも思う。
本当だったら高校1年生だ。

けれど心も身体も、まだまだ世間には追い付かない。
せめて友達でも出来たらいいなとも思う。

同時に、誰にも見せたくないという歪んだ独占欲もある。



「ゆじ、ぎゅ、して」



困っているのは、言葉を上手く出せるようになって、甘え上手になったこと。
俺だけならいいけれど、父親の前や他のひとにされては堪らない。



「ん、」



抱きしめて背中を撫でると、千夏はふゃ、と笑った。
……普通の兄弟はあまりすることではないと、知らないだろうに。



「ちーな」
「?」
「今日は一緒にお風呂はいろっか」



いつもは俺が千夏にシャワーをあてて洗ってあげるだけだ。
浴槽にたまる水は、千夏には怖いようだった。

沈められた経験が、あるのかもしれない。



「おふろ、」
「ね?」
「………」



こく、と小さく頷く千夏に、誉めるように頭を撫でた。



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