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我ながら純粋だよなぁと思う。
そう変わったのは、他でもない、佐倉のおかげだった。

だからこそ、力になりたい。
『死んでもいい』と言っていた佐倉が、笑って学校に来られるまで。
どうして売りをしていたのか、死にたがっていたのか、知るまで。
それまでは傍にいさせてほしいと、思う。



「穂積先生、」



保健室に着くと、別の保健室の担当になっている日下部先生がいた。
同じ保健医とはいえ、佐倉の対処を担うのは穂積らしい。
一言二言話して、穂積は閉められたカーテンを捲った。
そっと、俺も覗いた。



「っ、ぅ、」



佐倉は青白い顔をして、ベッドの上に蹲っていた。
苦しいのか、シャツの胸のあたりを皺になるのも構わず抑えていた。
息は浅く、額には冷や汗をかいていた。
ぎゅっと瞑られた目に、こっちまで苦しくなってくる。



「佐倉、わかるか、俺だ」
「は、っぁ」
「どこが苦しい、」



穂積の問いにも、少しずつ応えるのがやっとだった。
俺は何も出来ずに、ただカーテンの向こうから見守るだけだった。

今まで俺が知らない間も、こうやって苦しんでいたのだろう。
窓際に一人でいた、あの頃を思い出した。



「体温上がってるな、日下部先生、」



穂積が指示を出しながら慌ただしく動いて、佐倉は少しだけ目を開けた。
その瞬間、俺と目が合って、



「ひ……っ!」
「……え?」



佐倉は息を詰めて、目を見開いた。



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