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side.葵



いっそのこと、と思う。



「ふ、うっ……く、んっう……っ!」



口に、指をくわえられて。
噛んだら、怒られる。
でも後ろからの刺激は、僕を絶え間なく襲って。



「噛むな」
「ひうっ、ご、め、なさ……っ」



苦しい。
苦しくて、苦しくて。

縛られた僕のモノが、痛い。
訴えても、解放されない。



「っも、や、っ……やだぁ……」



朝倉さんなんて、大嫌いだ。

でも、と思う。
いっそのこと、僕を。
僕を、愛してくれるなら。
それで、満たされるような気がして。



「あ、あっ、あ、ッ」
「………強情」



ぎっ、ぎっ、とベッドが軋む。
もうどれくらい経ったんだろう。
長い間、そうしてる気がする。



「何がもう嫌だって?」
「んっあ、っあ、っ!」
「お前は俺から逃げらんねぇんだよ」
「っん……あ、うっ、」
「………どうせこの声も聞こえてねぇんだろ」



聞こえてる。
ちゃんと、聞こえてるよ。

苦しいよ。
痛いよ。
辛いよ。

早く、僕を愛して。
僕を、殺して。



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