5
side.譲
「んっ、あ」
もっともっと、とたまらなくなって、雨宮のシャツのボタンをぷちぷちと取っていく。
露になった鎖骨や胸元に、いくつも印をつけた。
「せんせ、っ」
「無防備すぎなの、雨宮は」
「……ごめ、なさい……」
胸元に顔を埋めていると、きゅっと頭を抱えて抱き締められた。
「ごめん、なさい……」
「……雨宮」
「ぼ、ぼく、先生が、すき……」
ぴた、と固まった。
「先生だけ、先生しか、だめ、なんです……っ」
「ん、わかった、わかったから」
「や、他の人の匂い、やだぁ……」
泣き出しそうな雨宮を、抱き締めた。
額や鼻や頬、顔中にキスをする。
唇に届いたときには、深いものになっていて。
「んっん……ふ、っん」
「俺のもの、だよな」
「せん、せい、すき」
「ん、俺も好き」
俺の匂いで、満たしてあげる。
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