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side.葵



もうすぐだと言っても、それなりに時間はある。
なんとかなるだろう、と考えた。



「………」
「……ど、したん、ですか」



いつものように、朝倉さんに家に呼ばれた。
最近は朝倉さんも仕事が忙しかったみたいで、結構久しぶりだったりする。

セフレというには重くて、レイプというには軽すぎる。
そんな、変な関係はそれでも途切れない。

性急にベッドに組敷かれ、シャツのボタンを開けられた途端に、朝倉さんの手が止まった。
じっと僕の貧相な身体を見つめる姿に、段々不安になる。



「……痩せたな」
「え」



そ、そうかな。
つつ、と脇腹をなぞられて、くすぐったさに身をよじる。



「……飯、食ってるのか」



こういう状況のとき、朝倉さんはほとんど喋らない。
僕を罵倒したり、貶めたりするとき以外は。
だからこうやって口を開くことも―――行為を中断してシャツを閉じられたことも、珍しくて。



「たべ、てます」
「嘘つけ」



顔見りゃわかる、興が削がれた、と言って朝倉さんは離れていった。



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