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side.和志



ちょっとだけ、と槙の顔をあげさせてキスをした。
槙はびっくりした顔をして、次の瞬間には嬉しそうに笑った。

たまらず、もう一度口付ける。
ちゅ、ちゅ、と軽いものから、段々深いものまで。

大丈夫、まだ自制できてる、と自分に確かめながら。



「ん、ふ……ん、」
「槙、」
「んん……っぅ、んっ」
「………ごめん、長かった」



唇を離して、槙の口許をぬぐった。
息を少し荒げている槙の目は、とろんとしていて。

どくん、とまた心臓がなる。



「和志く、っん!」
「……ちょっとだけ」
「っふぁ、くすぐった、っ」



首もとに噛みついた。
跡をつけない程度にキスをして、槙の匂いに酔いそうになる。

気づいたら、槙のシャツの中に手を滑り込ませていた。
びくっ、と槙が震えた。



「っ……ごめん!」
「か、和志、くん」
「ごめん、そんなつもりなかった」



また怖がらせただろうか。
怯えさせてしまっただろうか。

ぱっと身体を離して、ごめん、と何度も呟いた。



「和志くん、は」
「……?」
「ぼ、ぼくと、その……」



小さな声で、シたいの、と問われた。

否定するのもおかしい、肯定するにも憚られるが、遠慮がちに、小さく頷いた。



「……僕ね、」



槙が、ぎゅう、と抱きついてくる。
心臓が、うるさい。



「和志くんのこと、すき、大好き、だから、怖くないよ」



和志くんがいい、と耳元で言われ、耳まで真っ赤になった槙を、そのまま押し倒した。



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