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長引く千夏の風邪に親父から貰ったのは、
「ざ、やく、?」
きょとん、とされた。
座薬は、飲み薬よりも即効性があり、効果が高い。
食後、という制限もない。
本当は親父か看護師かがしたがいいのかもしれないけれど、千夏は俺以外じゃ怖がるから。
「ええと、」
飲まない薬で、よく効くものだ、と簡単に座薬の説明をすると、なんとなく理解はしてくれたのか、頭上にはてなマークを残しながらもこくりと頷いた。
気まずい感じは否めないが、千夏が元気になれるなら、とも思う。
「……じゃ、後ろ、向いてもらっていい?」
言うと、千夏は素直に従った。
俯せになった状態で、これでいい?と目で訴えてくる。
「ん、えと、ちょっとごめんね」
腰をつかんで持ち上げ、軽く膝を曲げさせた。
少しだけお尻をこちらに突き出す形になり、千夏がますます訳のわからない顔をしているのがわかる。
「……ちょっと寒いかもしれないけど、ごめん」
早く終わらせてしまおうと、する、とパジャマを下着と一緒に脱がした。
驚いたのか、千夏がびくっとしたのがわかった。
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