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「ごめんな、構ってやれなくて」
先生の部屋。
休み前の、お泊まり。
先生は仕事で忙しいらしく、パソコンに向かっている。
「いえ、」
「……そんなこと、させる為に呼んだんじゃないけどな」
苦笑してる。
忙しいなら帰ると言った僕の提案に、先生は良かったら一緒にいてくれと言ってくれた。
けれど重荷になるのは嫌で、先生が無理するのもいやだった。
「や、僕が言ったことなので、」
僕にできることは、少ししかない。
晩ごはんを作ったり、片付けをしたり。
せめて、と今は皿洗いをしているところ。
今日は朝から熱っぽかったけど、そんなこと言ってられない。
先生が、求めてくれるから。
「終わったら、ゆっくりしような」
「………はい」
カチャカチャ、とパソコンの音。
じゃぶじゃぶ、とお皿を洗う音。
沈黙。
でも、心地よかった。
先生のために。
重荷なんてなりたくない。
先生と生徒、歳の差だって、煩わしい。
早く、大人になりたいんだ。
先生に釣り合えるように。
頑張って、自立して。
認められたいんだ。
だから、努力しなくちゃで。
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