子供と子供3



2、3日経って体のサイズが10歳前後くらいになってきた。
着られる服は限られるもののこれくらいの体になればもう余裕で動き回れる。幼女サイズは思った以上にめんどくさかった。
でももう山崎に抱っこされないのかと思うと…やるせない…。

「あと数日で元に戻れるのかー」

屯所の庭影に隠れて煙草を吸いながら、小声で呟く。
元に戻りたいような戻りたくないような。またあのまんじゅう食ってやろうかな。
だってあたしの相手する山崎がめちゃくちゃ可愛いんだよ!!好きだって言ってくれたし!!
朝は髪結んでくれるしね…髪伸ばしてて良かったわ…。

ふぅと煙を吐き、空に向かってゆらゆらと消えていくそれを眺める。
と、不意に青空がなにかに遮られた。

「…げ」
「やっぱり、そういうことですかィ」

逆光の所為で一瞬なにかわからなかったけど、目が慣れてきたらそれが沖田だとわかり。
ひくつく口元でなんのこと?なんて苦笑してみせたけど、沖田はにやにやと意地悪そうな笑みを浮かべてあたしの口元から煙草を奪い取った。

「さすがに10歳そこらの子供が煙草吸うわけがありやせんよね?」
「…なんのことかわかんないなー」
「目ェ泳いでますぜ」

ひぃんバレた。
諦めて、沖田の手に取られたままの煙草を奪い返し、一口吸ってため息混じりの煙を吐き出す。
あたしの隣にしゃがみこんだ沖田に、ぼそぼそと耳打ちした。

「誰にも言わないでよ」
「さあどうだか」
「あたしが子供のフリしてるなんて山崎に知られたら…っ」

死ぬ。リアルに。

「…また山崎ですかィ」

ぽつりと呟く。
それはしっかりとあたしの耳に届いたんだけど、数瞬の戸惑いの後聞こえない振りをすることに決め、とにかく絶対内緒にしてよ!と念を押す。

ジト目でこっちを見てくる沖田は、ぷに、とあたしのほっぺをつついた。

「その体って、処女なんですよね?」
「は?何言って…」

あ、すごい嫌な予感する。逃げた方がいいんじゃないかあたし。
煙草をまた奪い取って火を踏み消した沖田は、俵担ぎであたしを抱え上げると無言で屯所内へと歩き出す。
まっすぐ向かう先は沖田の自室、で。
うわあすごい嫌な予感が。さっきよりやばい。

「ちょ、ちょっと待て沖田落ち着け、この体でヤんのは犯罪だろ確実に!」
「中身が大人なら問題ありやせんよ」
「体が受け入れんって!!」

じたばたと暴れるもこの小さい体で敵うはずがなく。
辿り着いた自室の障子を開け、ぺいっと敷かれたままの布団に投げ飛ばされる。
は、鼻打った。痛い。

上着を脱いで覆い被さってくる沖田はどうやら本気らしい。
すぐさま体勢を取り直し後ずさるも、小さな体はいとも簡単に沖田に捕まえられた。

「初めてヤった時には既に処女じゃなかったのが残念だったんでさァ。これで史紀の初めての男は俺になりやすね」
「ちょ、沖田…本気か…?」

警察がこんな年端もいかない幼気な女の子を犯していいと思ってんのか!沖田もまだ10代とは言え完全にアウトだろ!
混乱するあたしを組み敷いて、ちゅ、ちゅ、と顔や首筋にキスを落としてくる沖田。

やばい、まじでヤられる。
いやヤるのは別にかまわんのだけど、この体のサイズが問題なんだよ。せめて明日明後日くらいならまだしも…体はまだ小学生レベルだぞ!中学生くらいになったら良いってわけじゃないけど!

「んっ…ちょっ、沖田…!」
「元の体の時より少し声が高いんですねィ…」

興奮する、と沖田は妖しく微笑む。
きゅんとすんな自分アホか。この状況わかってんのか、沖田の挿れられてみろよ絶対痛ぇぞ…。

その間も沖田の唇はどんどん下がっていって、着ていた服も脱がされていく。
抵抗もそれらしい抵抗になんないし、うああ小さい体って不便だなオイ!

「胸ぺったんこ」
「当たり前だろ、10歳だぞ」
「んじゃ元の体に戻るまでまた俺が大きくしてあげまさァ」
「…アホ」

もういいや痛いのは慣れてるしな…。どうにでもしやがれ。
はあと脱力して抵抗をやめたあたしに、沖田はにやりと口元に弧を描く。楽しそうで良いですねあんたは。こちとら処刑台に上る気分だよ。

「なんなら玩具も使いやすか?」
「お前の使いモンにならなくすんぞ」
「そういうとこは変わってねーや」

けらけらと笑う沖田にそのまま犯され、あまりの激痛にこんな泣いたの何年ぶりだよってくらい泣いたのは、それから数十分後の話。



 (沖田まじ元の体に戻ったら覚えてろよ)(最終的に史紀も喘いでたじゃないですかィ)

 
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