でもかといって、なんて聞けばいいんだろう。
わからない。
あー…もう自分の頭ん中ぐるぐるしすぎてだんだんいらついてきた。

そうこうしている内に面接は自分の番が来てしまったらしく、アナウンスに従ってため息をつきながらネテロさんのいる部屋へと向かう。
ノックをし、入るよう言われてから扉を開いて中へと入る。
小さく会釈をして、座りなされというネテロさんの言葉に従い、座布団の上へと腰を下ろした。

「お前さんは既に受かっておるから、最終試験は受けなくてもいいんじゃが…どうするかのう?」
「はあ…まあ、一応受けます。周りに不審がられたくもないですし」

そう言うじゃろうと思った、とけらけら笑うネテロさんに、今はなんだか少し落ち着く。
ああ、クロロに聞くよりかは、ネテロさんに聞いた方が良いかもしれないな。軽く、軽くね。

「ではまず、何故お主はハンターになりたいんじゃ?」
「興味本位というか、物見遊山というか。あとは誘われたからってのもありますね」
「ふむ…物見遊山とはまた。では、おぬし以外の10人の中で一番注目しておるのは?」
「…99番、かな」
「そうか。では最後の質問じゃ。10人の中で一番戦いたくないのは?」
「299番です」

即答か、とネテロさんは顔をゆるめた。
その顔やめてくださいなんなんですか。

「質問は以上じゃ。帰って良いぞ」
「その前にネテロさん、1つ聞いてもいいですか?」
「ん?なんじゃ」

思考を巡らす。
ぐっと両手を握りしめて、脳裏に浮かぶのは、やるせなさそうな先輩の顔。

私は、話すべきなのだろうか。

「私は、ある人に隠し事をしてます。それを知ったら、その人はきっと傷ついてしまうし、その人だけでなくその人と仲良くしている人達も、傷付けてしまいかねません。だから私はそれを絶対に、言えない、言わない。でも、その人は私が何かを隠している事に気付いています。それを知りたがっています。…私は、どうするべきだと思いますか?」
「ほっほ、」

やっぱりネテロさんは笑って、そして。

「299番も似たような事を聞いてきおったよ」

その言葉に、私は目を丸くした。

「ミズキ、と言うたかの。おぬしが本当に、言いたくないのなら言わんでよかろう。しかしおぬしは言った方が良いんじゃないかと悩んでおる」
「…はい」
「なら答えは簡単じゃ」

一度俯かせた顔を、あげる。
にんまりといたずらっ子のような表情を浮かべているネテロさんに、ほんの少し嫌な予感がした。

「まあ、後はおぬしら次第じゃ」

言われた言葉に、めまいがした。






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