「ヒソカも当分ここにいるの?」
「そうだねえ、ミズキとタカトがいて欲しいなら残ってもいいかな」
「だそうですけど先輩」
「俺はいらねえ」

だ、そうですよヒソカさん。


えらくあたしとタカト先輩を気に入ってしまったらしいヒソカは、にっこにっことすんごい笑顔を振りまきながら、今はあたしの後ろに座っている。
後ろから気配感じるのが嫌なんだけど、場所をいくら移動してもついてくるから諦めた。
先輩はフィンクスに守ってもらっててずるいと思う。

「そういえばクロロどこ行ったの?」
「団長ならヒソカが来るから消えるってメール残してどっか行ったよ」
「おお…嫌われてんなヒソカ」

コルトピが見せてくれた携帯には確かにクロロからのメールが入っていた。
ヒソカが帰ったら教えてくれって書いてるけど、ヒソカいつ帰るんだろう、帰る気配まったく感じないんだけど。

てことはまああのハゲクロロには当分会わないってことか。
いやでもヒソカかクロロかって言われたらクロロのがマシなような…いやでも…しかし…。

「……」

てか、なんかヒソカさんあたしのこと見過ぎじゃない?これ気のせい?
めっちゃ視線感じるんだけど。自意識過剰かなこれ。

ちらりと背後に視線を送ってみる。

「……」

あ、うん。すげえ笑顔でこっち見てたわ。

「ねえミズキ」
「…はい」

あたしがやっと反応したからか、ヒソカはわざわざあたしの隣に座り直して、相変わらずの全開スマイルで話しかけてきた。
こええ、笑顔がこええ。

「君、タカトのこと好きでしょ?」
「は!?」
「バラしてあげよっか、タカトに」

なに言ってんの何言ってんの何言ってんだこのクソピエロ!!
てか、え、何でわかっ、は!?

「バラして欲しくなかったら…」
「っあああああうんそうだねあたしもちょうどヒソカとじっくりまったり2人きりで話してみたいと思ってたんだーうんそうしよう今すぐ話そうじゃあ2人っきりになれるところにでも行こうかー今すぐに!!」
「ミズキは積極的だね」
「ソウダネ!」

猛スピードでヒソカの腕をひっつかんで広場から出る。
みんなが唖然としてたけどそんなの気にしてらんねー!先輩に先輩のこと好きってばらされるくらいなら地獄にダイブする方を選ぶわ!

くっそこのエセピエロ、いちいち語尾にハートつけたような話し方すんのがむかつく!


++++


「なあフィンクス、ミズキとあいつって、あんな仲良かったっけ」
「あ?知らねーよ…」
「…なあフィンクス」
「なんなんだよ!」

「俺、あいつ嫌いだわ」
「…俺もだ」





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