んで、晩ご飯タイムになったわけなんですが。
「いただきます」
「いただきまっす!」
「はいどうぞ」
奈々さんの美味しすぎる晩ご飯(今日は焼き魚!)に舌鼓を打ちながら、右斜め前に座るディーノさんにちらりと目をやる。
「さー何でも聞いてくれ、かわいい弟分よ」
「あの……」
うわあツナ悩んでる悩んでる。
もうここら辺の原作知識って結構曖昧だけど、でも顔見たらだいたい想像つくなあ。ツナが何考えてるかとか。
ほぐし終えた焼き魚を口に運んで、その流れを黙々と眺める。
「そーいやツナ、おまえファミリーはできたのか?」
ディーノさんのその問いには、リボーンが答えた。
「今んとこ光と獄寺と山本、あと候補が雲雀と笹川了平……」
「友達と先輩だから!?」
「……ねえツナ」
「えっ?な、何?」
「雲雀さんは友達側?先輩側?」
「先輩に決まってるよね?!」
怒られた。
いやだってあれじゃん、もしかしてもしかすると、雲雀さんって年下かもしれないんだよ。いやまあそれはないだろうけど。
だから…ねえ?ちょっと気になっただけなのにー。
「っていうかリボーン、何で俺なんかのとこ来たんだよ。ディーノさんとの方がうまくやってけそうなのに」
「ツナとリボーンも充分うまくやってけてると思うけどねー」
「えぇー!?」
ガーンの顔でツナが私の方を向く。うん、結構うまくいってると思う。
私の茶々入れに軽く笑ってから、ディーノさんはツナの質問に真面目顔で返事をする。けど、その手元は悲惨なことになっていた。
何でみんな気付かないんだろう。話に夢中だからか。
「――何にしても、俺たちのどのファミリーより優先されるんだ」
「えええ!ボンゴレファミリーってそんなに偉いのー!?」
「そーだぞ」
「更にブルー……」
「ツナの将来はすごいことになりそうだねえ」
ちょっと10年バズーカで見に行ってみたいわ。大人ツナ……ううむ。
「な、何?光……俺の顔になんかついてる?」
「いやあ、何も」
可愛さは残ってるけど格好良い好青年になってると見た!あと私は短めの髪希望です!
「まあディーノ君、あらあら、こぼしちゃって…」
「!うわっ」
おお、やっと気付いた。
ディーノさんはどうにかこうにか上手く魚をほぐせないかと悪戦苦闘していた、けれど結果はお察しください状態で。
これも部下の前だとうまくほぐせるのだろうか。そういう問題でもないと思うんだけど。
でもファミリー同士のパーティーとかでコレだったら悲惨だろうから、やっぱり部下の前だと出来るのかなあ。
つーかせめてロマーリオさんは帰すべきじゃなかったよね。
「ディーノさん、魚ほぐしましょうか?」
「、いいのか?」
「もちろん。箸とお皿、貸してください」
まあもうほとんどボロッボロでほぐししろもそんな無いんですけど。
とりあえず食べられそうな身と骨や頭を分けて、ディーノさんの前にお皿と箸を戻した。
「どーぞ」
「さんきゅーな、光!」
「っ、」
だから眩しいですってディーノさん!
そんな眩しい笑顔でお礼言われて照れない人がいるなら誰か連れてきてください。その人に照れない方法教えてもらうから。
そんな私を、ツナがじいっと無言で見ていたなんて、知るわけもなく。
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