夏休みに入りました。

……いや、もう、暑くて何する気にもならん……!

最近はずっと、夏休みになってすぐにスーパーで買い溜めした大量のアイスとジュースやお茶だけで食いつないでいる。
最初の方は買い物にも行ったりして自炊がんばってたんだけど、もう無理!暑い!買い物に行く気なんか起きない外に出たくない!
クーラーがんっがんに効いてる我が家最高すぎるぜー!


そんな感じで堕落した日々を過ごしていた、ある日。
いやでも宿題は最初の1週間で全部終わらせたんだよ、この私が!めんどくさがりの私が!……まあそれは置いといて。

「おい、聞いてんのか?」
「鍵はしめていたはずですが」

んで、ある日、朝(時間的には既に昼)起きたら枕元にリボーンさんが立っていました、っていう。
昨日ちゃんと戸締まりしたよね、私。そう思うもまあリボーンだしな……と思い直して、だるいけど頑張って半身を持ち上げる。

何用ですかいったい。

「……?光、顔色悪いぞ」
「知ってる」
「ちゃんと食ってんのか?」
「適度に」
「前に会ったときより無口だな」
「寝起きですから……」

起きてすぐハイテンションなんてこと私にはできないです。
手櫛で髪を整えながらリボーンを抱き上げてソファーのあるリビングへと向かう。ソファーの上にぽすんとリボーンをおろし、一旦部屋に戻って薄手のカーディガンを羽織った。キャミ一枚だったからね。

「んーと……何か飲む?っても、ろくなものないけど」
「何でもいいぞ」
「じゃあ麦茶でいっか」

キッチンに行って2つのコップに、冷蔵庫から取り出した麦茶を注いで氷もいれる。
麦茶の入ったコップをテーブルに置いてから、自分もソファーに沈んだ。

「それで、何用ですかー」
「夏休みに入っておまえと会わなくなったからな、ツナ達が心配してたぞ」
「……心配?」
「前来たときの食べっぷりが尋常じゃなかっただろ?さっきも訊いたが、ちゃんと食ってんのか」
「あー…ここ一週間はアイスばっか食べてたかなあ」

麦茶を片手に答えれば、横から頭に衝撃。えっ痛い。
明らかに犯人のリボーンを見やれば、その手には緑色のハリセンが握られていた。レ、レオンだと……!?

「おまえばかだろ」
「えぇえ」

はあとため息をひとつ吐いたと思えば、リボーンは携帯を取り出してボタンをプッシュしだした。
なんぞやと思って見ていたら、どこかに電話をかけたらしく相手方の声がわずかに聞こえてくる。

「今から光が家に来るからな、ママンにご飯の用意を頼んどけ」
「"ちょっ……え、はあぁあ!?"」

あ、ツナですかそうですか。
ってか私ツナん家行くの?えっいや行って良いのは嬉しいけど嫌だよ外暑いもんこの楽園から出たくないし!

「あの、リボーン……私のことなら気にしなくていいよ?アイスでも生きていけるし、美味しいし」

無言で殴られた。

ハリセンって案外痛いんだなあと涙目でリボーンを睨む。が、銃を突きつけられて一瞬で目ぇ逸らした。武器は反則だと思いますリボーンさん。
行くぞ、と問答無用で告げられ、ふらつく身体に鞭打って立ち上がる。

またお世話になります、奈々さん…。

 
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