ああでも、困ったなあ…。
熱っぽいし、あんまり長くもたないかも。
騎士とか気取ってごめんなさい。
『…』
じりじりと間合いをとる先輩たち。
さっきの攻撃を恐れての行動だろうか。意味ないと思うけどなあなんて思っていたら。
『っ』
油断していた。
さっき気絶させた先輩が復活していて後ろから腕を押さえ込まれた。
あーもっと強く叩くべきだった。
「さっきは、よくも…っ」
『起きるの早いよ…』
「うるせえ!…おいさっさとやっちまえよ」
左から衝撃。殴られた方向へ頭が向く。口の中に鉄の味が染みた。
「俺のこと振ったの覚えてるよなあ?一発やっときたかったんだよ!」
『…ああ、やっぱりあのときのかあ…』
うん、何思ってんのかは理解できないけど腹いせらしい。
いやいや!それ私のせいじゃないし鏡見てこい。
「俺と付き合うっていうならやめてやってもいいけど?」
『冗談きついわー…』
殴られるほうがまだマシである。
その言葉が癪に障ったのかまた左から一発。
この際言うけど女子にグーパンはないわ。ほんとないわ。
『いっつ…!いったいなあもう!!』
勢いよく頭をあげると私を拘束していた先輩の顎にヒットしたらしく腕の拘束が外れた。
「てめえ!!」
飛んできた拳は鳩尾にヒットし、ふらふらの足では支えられなくて私は後ろに飛んでいく。
ガンッと鈍い衝撃が頭に走った。
そして、屋上庭園の入り口に現れた人たちが見えた。
いつかの飛べる日の為に(とりあえず今は痛いし眠いし熱いしなのでとりあえず寝ます)
2012.01.21 修正・加筆
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約30の嘘