>>act.01
『…ちっさ』 「ぶふっ」「ふはっ」
素直な感想に青緑の頭の人と青もじゃ眼鏡が噴き出した。 反面、眼前の僕より小さいオレンジ頭の先生は
「、お前初対面の相手…しかも担任にちっこいはねーだろ…」 『あ、気にしてますか。サーセン』
まったく悪びれる気配もない謝罪にオレンジ頭の人が呆れた。
「まあ…俺がお前の担任の陽日直獅だ、よろしくな!!」 『はあ、どうも。…で、僕が気になってるのはどうして通されたのが保健室なんですか』 「それはね、理事長の弟と担任が保健室に揃って居たから」
青もじゃが近寄って僕に解説する。
「ああ、僕は水嶋郁。君のクラスの教育実習生。で、あっちが星月琥太郎」
水嶋先生が指差した方向へ顔を向けると星月先生がふわあ、と欠伸していた。
「保険医兼理事長の星月琥太郎だ」
普通は理事長兼保険医なのでは。 とか突っ込んだら面倒くさそうなので心に留めておいた。
「しっかし、転入生が立て続けに入ってくるとはな」 「僕としては女の子じゃないのが凄く惜しいんだけど」
星月先生と水嶋先生がそんなやりとりをするとほぼ同時に予鈴が鳴った。
「おっ、じゃあそろそろ行くか!!」 『はーい』 「おいこら水嶋ー!!行くぞって言ってんだろー!!」
そう陽日先生が叫ぶと水嶋先生はだるそうに返事をした。
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