プリズムガーデン | ナノ
10「お願いしまーすって、…誰だその子?」
「ってああああっ!今年入ってきた新入生の女の子だぞ犬飼!何でお前知らないんだよ!?」
どうやら後から入ってきたらしい先輩は私のことを知っているらしい。
「白鳥!入るときは挨拶くらいしないか!」
「はっお願いしまあああす!」
宮地部長に怒鳴られた白鳥という方は慌てて挨拶をする。
「ふーん、ってここに居るってことはもしかして弓道部入部しちゃうわけか?」
『あ、はい』
「へー俺は神話科3年の犬飼隆文だ、よろしくなー後輩!」
にかっと立派なサメっ歯を披露して笑う犬飼先輩。
「犬飼なに先に挨拶してんだよ!ずりぃぞ!」
「だったら白鳥もさっさとしろよなー」
「それもそうだな…、星座科3年白鳥弥彦!よろしく!!」
『あ、星座科1年の矢来薙弦です、よろしくお願いします!』
そう言うと白鳥先輩が俺の後輩じゃん!と叫んだ。
白鳥先輩はどうやらテンションが高いらしい。
「ちなみに宮地も星座科だから、何か分かんないことあったら聞いてこいよ!宮地に!」
「お前じゃねーのかよ!」
「だって俺分かんねーもん!」
きっぱりそう言う白鳥先輩に犬飼先輩は哀れんだ目でああ…、と呟いていた。
そ、そんなに頭が悪いのか…。
bkm