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笑顔の魔法


「どうされたい?」

「えと………優しくお願いします?」


錫也の手は魔法の手だ。
一撫でされるだけで、全てがとろけてしまいそうな程気持ち良くなってしまうから。


「ここか?」

「あっ………駄目…」

「駄目じゃないだろ?良くほぐしておかないと、後で痛いぞ?」

「い、今だって痛いよっ……」



「お前らさ……恥ずかしいからやめろよ!!」



夏休みに入った星月学園は一気に生徒が減ってしまった。居残り組の私と補習組の哉太、そして私たちに付き合って同じく残っている錫也。

そんな錫也の部屋で、少しでも課題を終わらせよう!と夏休みの課題を始めたんですが。


「だって、錫也のマッサージ気持ち良いんだもん…」

「ホント、すごくこってるな?」

「いやぁ……最近練習ハードだったから……」


いつの間にか錫也にマッサージしてもらうことになって、錫也の優しく力強い腕で私の肩をほぐして貰っている。

ああ、ホント幸せ。


「ここ、気持ち良いだろ?」

「あっ……いやっ」

「だから!ふつーにしろよ、ふつーに!」

「たく、哉太は。本当にウブだな」

「ホントだよ、見てるこっちが恥ずかしくなっちゃう」

「それこっちの台詞だからな!何で俺が悪いみたいな言い方されてんだよ!」


そんなこと言われても錫也のマッサージが気持ち良いのは事実だし。何より哉太の反応が面白いし。

今だって顔を真っ赤にして私と錫也を見つめる哉太を見ていたら。

「ぷぷっ……」

「あ!なまえ、楽しんでんだろ!?」

「いやいや!そんなことない……ぷぷ」


哉太の真っ赤な顔を見ていると、どうしても笑いが込み上げて来る。
それを悔しそうに見てくる哉太も、面白くて…


「ホント、哉太って面白…」


と哉太に声を掛けようとした瞬間、肩にかかっていた力がスッと抜けて。


「す、錫也!?」


後ろから私を包み込む錫也の温もり。
まさかいきなりこんなことになると思っていなかったから、顔から火が出るかと思う程に顔が熱くなった。


「な、なななな!!!」

「ほら、俺の彼女可愛いだろ?」


哉太に見せつけるように私を抱き締める錫也に、油断してる場合じゃなかったと激しく後悔するのであった。




笑顔の魔法


「星屑シーク」の望さまに相互記念に贈る錫也でした。

「ジャンルとかは聖羅さんに丸投げキラッ☆←」って言って貰えてたので、独占病でマッサージ師な錫也さんの話になりましたwww

でも錫也さんにマッサージされながら夏休みの課題するとかどんだけ裏山…(ry
ともかく、リアルで夏休みに入ってる方多いと思うのでこういう話にしてみました!

感想や苦情等ございましたら言って下さると嬉しいです!!
ご観覧、誠にありがとうございます!

そして望さま、相互有難う御座います!!

(2011 7/31)

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