200000 | ナノ
撫でる
「なまえ」
『あっ、一樹先輩!』

なにやってるんですか、とにこにこ顔で俺の方へ駆けてくるなまえ。
あーもう俺の彼女すげえ可愛い。
思わずぎゅっとしたくなるような行動に多々出ることで(俺のなかで)有名な俺の彼女はそのまま俺にぎゅっと抱きついてきた。

『一樹先輩今日もかっこいいですね!』
「お前は今日も可愛いな」

うりうりと俺が頭をなでると気持ちよさそうに目を細めてもっとという風に俺の手のひらに頭をすりつける。
猫か、と思いつつもものすごく可愛いので気にしない。
周りの生徒が「うわあ…」なんて目で見ているのも気にしない。

『私、一樹先輩に頭撫でてもらうの好きです!』
「知ってる」

知ってるよ、んなことはさ。
彼女のことがわからない彼氏がどこに居るっつーんだ。少なくとも俺はそうではない。

『えへへ』
「なんだよ、そんなにやけた顔して」

なまえの緩みきった頬を指でつまんで伸ばす。

『幸せだなあと、思って』

やっべ俺の顔も緩んでるかもしれねえ。
撫でた純情

◎不知火一樹/ありあ。さん
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