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寄り添う
「なまえ、大丈夫か?」
『ん、一応は』

哉太の肩を借りながらそう返事する。

『ていうか心配し過ぎ』
「だってよー…」

哉太ががりがりと頭をかく。
うーん、育児男子教室にでも通わせるべきだったか。

「…でかくなったな」
『だって臨月だもん』

私のお腹をびくびくしながら撫でる哉太。
そのときお腹を蹴ったようで私に少しの衝撃。それと哉太がびくりと固まった。

「え!?怒ってるとかねーよな!?」
『まさか、だってパパだもん』

ねー、私がそうお腹に向かって声をかける。
そうするとお腹がまた蹴られた。偶然でもそれは返事のように思えた。

「おー…!遂に俺も父親かー…!やばいすげぇ不安」
『大丈夫だよ、私も居るもん』

二人なら大丈夫だよ、私がそう笑うと哉太が腕を首に回した。

「…だな。一人じゃねえもんな」
『そうだよ。それに生まれたら3人で頑張れば良いんだよ』
「…おう」

そう返事をして哉太は私の頭を撫でた。そして反対の手でお腹を撫でた。

「頑張れよ」
『うん。哉太とこの子のためにね』
月に寄り添う



◎七海哉太/砂糖みずさん
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