「…、」
『誉、先輩?』
僕の少しの変化に気付いたのかなまえさんが声をかけた。
『疲れてるんですか…?』
不安げに揺れる瞳が僕を見上げる。
こんなときは大丈夫、と言って安心させるべきなのだろうけれど
彼女にそんな誤魔化しは効かず余計に心配させてしまうので僕は正直にその原因を話した。
「うん、ちょっと、睡眠不足でね」
『…今から、寝ます?』
「え、ここで?」
此処とは、弓道場のことで僕ら二人は自主練習で休みにも関わらず来ていたのだ。
「それは悪いんじゃないかな」
『…でも、誉先輩が、倒れるのは嫌ですよ』
「…」
『それに、今日は自主練だから大丈夫ですよ』
僕はその言葉に頷くしかなかった。
『肩、貸しますよ』
「えっ、悪いよ。君の練習の邪魔までしたくないな…」
『邪魔なんて思いませんよ、弓道場の固い床だと身体痛くなっちゃいます』
だから、と僕の横に座る。
正直悪いなとは思ったけれど睡魔が襲ってきた僕にはその言葉に甘えて頷くことしか出来なかった。
瞼を閉じると直ぐに寝れそうな気がした。彼女の手を探して見つけてそれを握る。
『おやすみなさい、…誉さん』
彼女の優しい声を聞きながら僕の意識は薄らいだ。
君の傍で眠り、君の夢を見る
(僕の頭はどうしようもなく、)(君だけ)
「甘々すぎる…!!金久保部長羨ましすぎるうう…!!」
「なんだ!なぜ目隠しをむぐっ」
「はいはい純情宮地はちょーっと静かになー」
「幸せそうですねっ!」
「そうだね、あーあ。金久保部長場所変わってくれないかなあ」
「駄目だよ梓くん!あそこは金久保部長じゃなきゃ駄目なの!」
◎金久保誉/蒼さん
『誉、先輩?』
僕の少しの変化に気付いたのかなまえさんが声をかけた。
『疲れてるんですか…?』
不安げに揺れる瞳が僕を見上げる。
こんなときは大丈夫、と言って安心させるべきなのだろうけれど
彼女にそんな誤魔化しは効かず余計に心配させてしまうので僕は正直にその原因を話した。
「うん、ちょっと、睡眠不足でね」
『…今から、寝ます?』
「え、ここで?」
此処とは、弓道場のことで僕ら二人は自主練習で休みにも関わらず来ていたのだ。
「それは悪いんじゃないかな」
『…でも、誉先輩が、倒れるのは嫌ですよ』
「…」
『それに、今日は自主練だから大丈夫ですよ』
僕はその言葉に頷くしかなかった。
『肩、貸しますよ』
「えっ、悪いよ。君の練習の邪魔までしたくないな…」
『邪魔なんて思いませんよ、弓道場の固い床だと身体痛くなっちゃいます』
だから、と僕の横に座る。
正直悪いなとは思ったけれど睡魔が襲ってきた僕にはその言葉に甘えて頷くことしか出来なかった。
瞼を閉じると直ぐに寝れそうな気がした。彼女の手を探して見つけてそれを握る。
『おやすみなさい、…誉さん』
彼女の優しい声を聞きながら僕の意識は薄らいだ。
君の傍で眠り、君の夢を見る
(僕の頭はどうしようもなく、)(君だけ)
「甘々すぎる…!!金久保部長羨ましすぎるうう…!!」
「なんだ!なぜ目隠しをむぐっ」
「はいはい純情宮地はちょーっと静かになー」
「幸せそうですねっ!」
「そうだね、あーあ。金久保部長場所変わってくれないかなあ」
「駄目だよ梓くん!あそこは金久保部長じゃなきゃ駄目なの!」
◎金久保誉/蒼さん