「なまえは俺が守るからな!」
小さいときの言葉だった。
それでもその言葉どおりに一樹くんは私を守ってくれた。
そりゃもう過保護なんじゃないかっていうぐらい。
高校も同じところで、でもふと気付いた。
一樹くんは義務で守ってるんじゃないかな。自分の気持ちに嘘はついてないかな。
ホントのホントは月子ちゃんの側に居たいんじゃないかな。
一度悩みだしたらキリがなくて。
でもそうだとすれば、いい加減解放しなきゃいけないのかもしれない。
「なまえ?最近元気ないな、どうした?」
『…どうもないよ?』
些細な変化に気付く一樹くん。でもそれももう良いんだよ。
一樹くん、私がそう呼ぶと私に目を向けた一樹くん。
『ね、一樹くん。もう私の側に居なくて良いんだよ?一樹くんが一緒に居たい子の近くに居て良いんだよ?』
「なに、言ってるんだ?」
『小さい頃の約束なんて、気にしなくてもいいんだよ』
笑えて、いただろうか。
一樹くんは目を丸くしてこちらを見る。そんな顔を見れなくて一樹くんに背中を向けた。
『私は、大丈夫だから、』
「…まったく大丈夫そうに見えないが」
思ったより近くで声が聞こえた。
え、と思ったときには背中に少しの重みと温度が。
『か、ずきくん…?』
「なに思ったか知らないが俺はお前の側から離れるつもりなんてこれっぽっちもないからな」
回された腕に力がこもる。なんで、だってただの幼馴染だよ。
「信じられないのならもう何回でも言ってやるよ」
幼いながらに誓った言葉
「お前は、俺の傍に居ろ」
◎未来さん
小さいときの言葉だった。
それでもその言葉どおりに一樹くんは私を守ってくれた。
そりゃもう過保護なんじゃないかっていうぐらい。
高校も同じところで、でもふと気付いた。
一樹くんは義務で守ってるんじゃないかな。自分の気持ちに嘘はついてないかな。
ホントのホントは月子ちゃんの側に居たいんじゃないかな。
一度悩みだしたらキリがなくて。
でもそうだとすれば、いい加減解放しなきゃいけないのかもしれない。
「なまえ?最近元気ないな、どうした?」
『…どうもないよ?』
些細な変化に気付く一樹くん。でもそれももう良いんだよ。
一樹くん、私がそう呼ぶと私に目を向けた一樹くん。
『ね、一樹くん。もう私の側に居なくて良いんだよ?一樹くんが一緒に居たい子の近くに居て良いんだよ?』
「なに、言ってるんだ?」
『小さい頃の約束なんて、気にしなくてもいいんだよ』
笑えて、いただろうか。
一樹くんは目を丸くしてこちらを見る。そんな顔を見れなくて一樹くんに背中を向けた。
『私は、大丈夫だから、』
「…まったく大丈夫そうに見えないが」
思ったより近くで声が聞こえた。
え、と思ったときには背中に少しの重みと温度が。
『か、ずきくん…?』
「なに思ったか知らないが俺はお前の側から離れるつもりなんてこれっぽっちもないからな」
回された腕に力がこもる。なんで、だってただの幼馴染だよ。
「信じられないのならもう何回でも言ってやるよ」
幼いながらに誓った言葉
「お前は、俺の傍に居ろ」
◎未来さん