200000 | ナノ
囁く
最初に言うならば原因はなまえにある。


『かっ哉太くん!?』

俺が後ろから抱き締めるとなまえはひどく焦ったような声になる。
顔を見れば耳まで真っ赤だ。

俺より照れ屋な彼女は抱き締めるだけでも顔が真っ赤になる。
おいそんなのでキスとか大丈夫なのか、とは思うけれど俺も赤くなる気がするので言わないでおいた。

『あっあの哉太くん…?』
「んー?」

今はなまえの部屋。
座っているなまえの後ろから抱き締めているので結果的になまえにもたれ掛かるような体になっている。

『ど、どうかしたの?』
「別にどうもねえよ。つーかどもり過ぎだろ」

俺がからかうように笑うとなまえはまた更に赤くさせる。
こいつの赤面具合はまだまだいけるらしい。
いつかトマトみたいになるんだと思う。

『は、恥ずかしいんだよ!』
「知ってるっつーの」

うぅー…っと顔を両手で覆って唸るなまえが可愛くて、ちょっとだけ意地悪したくなるっていうのが男の性だと思う。

「…なまえ、」
好きだと囁く午後2時
『にぎゃあああ!』
「なんだその叫び声」

雰囲気ぶち壊しだ。
でもそんなのも可愛くと思う俺は相当盲目的なんだと思う。

◎七海哉太/ももかさん
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