いっしゅうねん! | ナノ
甘噛み
『お、おおっ!?』
購買にパンを買いに行こうとしたのだけれど、さすが男子校。
まったくもって人が壁のようだ!!
『どうしよう…!』
私のおなかが今にも悲鳴をあげているんだぜ!
でも食堂でなにかを買うお金がないんだっぜ!
「ぬ?なまえなにしてるんだ?」
『はっ!翼くんいいとこに!ねえ"苺もりもりクリームパン"買ってきて!』
そう言うと任せるのだ!と言わんばかりに人ごみのなかに消えていった。
私はわくわくしながら少し離れたところで待つ、と三分後翼くんが出てきた。
「く、くるしかったのだ…!!」
『ありがとう翼くん!』
そうして翼くんからパンを受け取ると、お目当ての苺もりもりクリームパイ…パイ!?
あっ翼くんニアピンです!
これ違うよ、なんて言おうとしたが達成感に満ち溢れた翼くんの顔を見たらまあいっか…なんて思えてくる。
ばりっとパンの袋を破って口に含む。ん、美味しいじゃないですか。
『翼くん、ありがと!これ美味しいよ!』
「ほんとか?俺も食べたい!」
『宇宙食は…?』
「あれは飽きた…」
げんなりしながらそう言う翼くんに思わず苦笑い。
どんだけ懲りてるの、と思いながらパンを差し出すとそっちじゃない!といわれた。
え、どっち?と思ってる隙に翼くんの顔がパンを通り越し私の方へ近づいてきた、とかぶっと右頬に小さい痛み。
『え、』
「んーうまうまだ!!」
君を甘噛み
(つば、つばさくうううん!!天然恐いよーーー!!)
◎\^p^/
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