いっしゅうねん! | ナノ


『宮地くん!ごめん待ったよね!?』
「む。いや、大丈夫だ」

既に図書館に来ていた宮地くんはもうノートを広げて何かを書いていた。
あああ…!私が頼んだのに遅れてしまうとは!

『ごめんね!掃除が長引いちゃって…』
「む、謝らなくて良い。急いで来てくれたんだろ?だったらそれで良い」

ぷいっ、と顔を反らした宮地くん。
可愛いなあ、そう言うと拗ねるということは入学してから今までの経験で分かってはいるのだ。

「じゃあ、…お言葉に甘えて」
『…それで、どこが分からないんだ』

照れ隠しのように、私の方へ問いかけてくる宮地くん。
ここなんだけど、そう指した場所を宮地くんはそれはもう懇切丁寧に教えてくれた。

『あ、じゃあここのxに@を代入して…』
「…む、@じゃなくてA代入してるぞ」
『え』

言われて気づく。
消そうと消しゴムに手を伸ばすと誰かの手に触れた。

『えっ』
「っ、!」

手を辿り、腕を辿り、顔に行き着けば
そこには真っ赤に頬を染めた宮地くん。

「なっ、別にこれは、下心があったとかじゃ…!」
『あ、えと、あの』


触れた指先が熱くて、
高鳴る鼓動
(鼓動が五月蝿すぎて叱られるかもしれない、)(なんて)


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