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そういう

私の彼氏はとにかく私に甘い。
どれぐらい甘いかと言うと、
角砂糖10個に蜂蜜、練乳、水アメ、溶かしたチョコレートを一気に口に突っ込んだ感じだ。

…言っててよく分からなくなったけれど、とりあえず激甘だということは分かって欲しい。


『と、いうわけでね。錫也さん』
「ん?なに」

えぇい!耳元で喋るなと何度言わせたら分かるのこの人。
むしろ分かったうえでやってるんですよね。

『暑い』
「いや俺は寒いからさ」

そう言いながら首に巻き付けた腕に更に力をこめる。

「いやアツいのは俺らの方だからな!」
『うんごめんモブ男くん、でも文句は錫也に言って欲しいかな』

そう言うとモブ男くんは白鳥に抱き付いて泣き出した。え、なんで?

「みょうじー…モブはないだろモブは、」
『ああ、うんごめん…』

いやあごめん私その人の名前覚えてないんだ。
と、それなりに頑張ってモブ男くんの名前を思い出そうとすると、ねえと後ろから囁かれた。

「俺と居るのになんで構ってくれないの?」
『え、だから離してって言ってる』
「それは嫌だな」

ははっ、じゃないしなに拗ねてんの。小学生か。

「構えよ」
『…なにこいつウザイ』

ぷにぷにと人差し指で頬をつんつんしてくる錫也にイラッとした。

『助けてよ白鳥』
「いやごめん。俺大魔王に歯向かうわああああ東月ごめん何も言ってないです俺!!!」

そう言って白鳥はモブ男くんを連れて教室の端へ逃げた。

『錫也…』
「えー、何もしてないぞ俺」

嘘付け、と言うとあははと笑った。

「だってお前は俺のものだろ?」
『…私はそんなジャイアニズム全開の人のものになった覚えはありません』

ジャイアニズムなわけないじゃない、と私の体の向きを変えられる。
突然のことだったので私の身体はされるがままだ。

「じゃあ思い出させるだけだな」
『は、』

なに言ってんの、と言おうとした口になにかが被さった。
と、思ったら離れていく錫也の顔。

『…な、にやって…!!!』
「俺のものだろ」
「は、はははしたないぞお前ら!!!!」

…そう、ここは星座科の教室の入り口近い席。そして純情少年が教室に戻ってきたのだ。

「ちょっと宮地くん、邪魔しないでくれよ」
「邪魔!?お前ら…教室の入り口でそんなことやってる方が邪魔だと分からないのか!?」
『ああ、ごめん宮地。うん、ごめん…』

宮地の真っ赤な顔が面白可愛かったので錫也と宮地の間に割って入る。

「っ、そういうのは…寮でやれ!!!!」
「あ、なるほど寮ね。ありがとう宮地くん」
『ああああ宮地いいい!!余計な入れ知恵しないでええ!!』

そう叫んでいるうちに錫也にひょいっと抱きかかえられる。

『錫也!』
「人前じゃなかったら良いんだろ?」

そう言ってにっこり笑う変態大魔王が居た。
そういうことじゃない!!


◎レイさんリクエスト
錫也で俺のものだろ宣言

ただの変態錫也さんになってしまい申し訳ないです(苦笑)
しかし…後悔はしている、反省はしていない状態です←

リクエストありがとうございました!(^▽^)

2012.02.21 望


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