short | ナノ
『は、颯斗先輩?』
「はい?なんでしょうか」
『あの…えっと、…恥ずかしいから、その離して欲しいといいますか…』

ごにょごにょと言うしか出来ない。
なぜか私は後ろから颯斗先輩にがっちりホールドされている。
ぶっちゃけニヤニヤ顔の一樹先輩と翼が居て恥ずかしい(し腹立つ)からやめて欲しい。

「駄目です」
『な、なななんで!』

とても良い笑顔で断られた。
なんでえええ!

『は、颯斗先輩書類は…!』
「もう終わってます」
『デスヨネー』

どうする!?どうする私!
颯斗先輩のひざの上で悩んでいると唐突に後ろから耳に息を吹きかけられた。

『っ!』
「あなたは警戒心がなさすぎですよ」
『な、んのことですか…』
「昼休み。あなた男の先輩にひょいひょい着いていったでしょう」

なんで知ってるんだろう。
確かにその通りだけれど、でもあれは。

『資料室に持ってくものがあって…、持ってってたらその先輩が手伝ってくれただけですよ…!』
「知ってますよ?見てましたから」

にこり。颯斗先輩の笑顔は一向に崩れない。

「僕は日頃から言ってますよね。僕以外の男と2人きりにならないことって」
『でもあの先輩は…仲良い先輩だし、』

そういうとはぁとため息がつかれて、

「無防備すぎです」

と後ろから小突かれた。痛い。

「仲が良かろうがなんだろうが、男は所謂狼なんですよ?」

例えばあの一樹会長も、と指を指された会長は「は!?」と慌てた。

「きっと2人きりになれば貴方を襲いますよ」
「おいいいい!!颯斗おおお!!?」
「分かりましたか?何か頼むことがあれば僕に言ってください」

はい、と返事すると颯斗先輩は満足そうに微笑んだ。

「それでは僕はもう今日の分の仕事は終わったので帰りますね」
「颯斗…俺のこと無視だな丸っきり…」

なぜか疲れている一樹先輩にああすみませんと
悪びれる様子のない笑顔と台詞をプレゼントして私を抱きかかえた。
え、だ…抱きかかえ、た?

『ちょ、えええ!?』
「五月蝿いです」
『あ…ごめんなさい、じゃなくて』

なにしてるんですか!と言うと抱き抱えてます、と返された。
いやそれは分かりますからあああ!!

『な、っで』
「今から僕の部屋に連れていきます」
『はいい!?』

連れていくって要は連行だよね!?ね!?
なんとなく、いやほんとになんとなくだが嫌な予感しかしない。

『な、何するんですか』

おそるおそる尋ねるとそれは勿論、と前置いて
お仕置きの時間です
(い、いやだあああ!助けて一樹会長おおお!)(なまえ…ファイト!)



◎慧さんリクエスト
嫉妬で黒い颯斗さんでしたー

お待たせして大変申し訳ありませぬ(´・ω・`)
しかも颯斗誰これ状態ですね…

恐らくばっちしお部屋でお仕置きされr(ry

お待たせして申し訳ありません!
そしてリクエストありがとうございましたああ!

2011.08.20 望