short | ナノ
『っ、先生!』
「ん?」

頬に郁先生の髪があたる。
郁先生は首筋から顔を上げようとはせず、更に行為は加速する。

『んっ』
「かわいい」

一応見えないとこに付けてるあたりは配慮か。
…まー、月子とお風呂入りにいったらバッチリばれてるんだけどー!

そんな事思っていたらちりっ、とした痛みがあった所は
見えるとこで。

『郁先生!そこ見える!』
「僕の事だけ見ようとしないからだよ。他の事考えてる罰だ」
『っ〜…あーもうこれどう隠せばいいんですか』

知らない、そう言って更につけていく郁先生。

素肌を郁先生の唇が這うたびに体が反応してしまう。
吐息が漏れる。

『っは…』
「うわーお。今のエロいね」
『ばか!』

頭を叩こうとするとさっと軽々と避けた。憎たらしい。

『先生ホントに見える所つけな…っ』
「…ふふっ」
『あーっ!付けた!今絶対付けた!』

うるさいよ、と今度は腕に付けた。
もうこれは絶対隠せない。いつもはこんな事ないのに。

『先生?今日、何かおかしいよ』
「…なまえが男子生徒とばっか喋ってるからだよ。僕は悪くない」

…それはクラスメートと喋るなってことですか。
表情から読み取ったのか郁先生は笑った。

「別に絶対喋るななんて言ってないよ。
ただ君狙いの奴も居るからさ、気をつけろって言ってるの」
『…善処します』
「返事はイエスしか要らないよ」
『独裁』

独裁結構、とキスをする。

「こういうのはね、虫除けに丁度良いんだよ」
『先生、程度ってものがあります』

どうやら満足したようなので少しだけ乱れた制服を直す。
鏡を確認するとやっぱり見えるところに幾つかあった

『うあー…絶対なんか言われるよこれ、もう』

どうやって隠そうかな、と悩んでいると
付けた本人は呑気にこう言った。

「言われればいいよ、むしろ見せ付ければいい」
『嫌ですよ!誰が好き好んで先生のキスマーク見せ付けなきゃいけないんですか』
「陽日先生とか照れそうだよね」

我が担任の先生の名前を出し想像したのか笑っている。

『あとは…哉太とか』
「ああ、七海くんねえ…だろうね。あ、そうそう」

こっち来て、そう手招きされて近くに寄る。
懐から取り出したのは

「これ明日からつけてね」
『ゆ、びわ?』

郁先生がだしたのはシルバーのシンプルなリング×2。
一つを取り出しあたしの左手をとる。

「いつか本物あげるけど、虫除け程度ならこれで充分でしょ」

郁先生の綺麗な指であたしの薬指にはめられる。

「ま、僕は職業上つけないけどいつも持ってるから」
『ありがとう、ございます…あの、一個言っていいですか』
「なに?」

『これがあるなら所有印の意味なくない?』
(ないね)(郁先生の馬鹿)(僕が付けたかっただーけ)


◎郁先生はエr((ry
だって中の人がえろやか(さわやか+エロい)だから!