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>> 虐めたい

会長の「夏といったらホラーだろ!」とかなんとかいう発言により、
今日の生徒会はDVD鑑賞会になってしまった。

まったく、困ったものです。


『ひ…っ』

びくり。

『や…っ』

びくり。


隣に座るなまえさんから悲鳴と振動を感じる。

…なるほど、怖いのか。ホラー映画。

前の床に座る会長、月子さん、翼くんはワクワクした笑顔で観ているため
後ろで怯えている存在に気付いていない。

体をなまえさん側に傾け耳に顔を寄せる。

「…怖いんですか?」
『そっ、そんなわけないでしょ!颯斗なにいってるの…っひ!』

バレバレなのに意味のない強がりをしてみせる。

馬鹿な人ですね。
そんな反応は僕の加虐心を煽るだけなのに。

「ふーん、そうですか。…会長、電気を消したほうがリアリティーがあがると思うのですが」
『っ、!』
「おー、そういや消すの忘れてたな」

会長が立ち上がりパチリと電気が消える。
隣のなまえさんの気配が明らかに強ばった。

『は、は…颯斗ー…っ!』

明らかに責める口調だが、

「怖くないんでしょう?」
『っ、いじわる!』
「なんとでも。手でも握っときましょうか?」

いつもは「や、やらないよ!」とか頬を染めながら言ってくるのに、
今日は恥より恐怖だったようで。

『お、願い…っ』
「…はい、どうぞ」

暗闇のなか、手探りでソファーに置いた僕の手を探す。

ぎゅっ、と弱々しく僕の手を握る姿はいじらしくて可愛い。

「今度はお化け屋敷にでもいってみますか?」
『い、いかないっ!』
「そうですか…。せっかく出かけられると思ったのに残念です」

そうわざとらしくため息つきで言ってみると。

『お化け屋敷、行かないなら…行く』

ぼそぼそと聞き取れるギリギリの声量で呟く。

「嘘ですよ。あんまりにも貴女が可愛いからからかいたくなっただけです」

出掛けるならなまえさんの好きなところに行きますよ、と付け足してみれば
途端に顔を真っ赤にして、

『颯斗の、ばかっ』
「やっぱり貴女はからかいがいがありますね、」
『嬉しくないっ』


反応が可愛くって、思わず反応が見たくなる。ようはだから、
好きな子ほど虐めたいってやつ?
((バカップルめ…))((ぬーん…暑いのだ…!))




◎友紀さんリクエスト
颯斗にからかわれる甘々でしたー

颯斗くんがドエス!でしたね
主人公をからかって(虐めて)多分イキイキしてると思います(`・ω・´)イェア!←

甘々に仕上がってたらいいと思います!

リクエストありがとございました(*´д`*)


2011.04.25 望

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